無痛分娩についてこのページを印刷する - 無痛分娩について

当院では、令和3年10月より、出産時の痛みを麻酔によって和らげる「無痛分娩」を開始します。


  • 無痛分娩をご検討される方へ
    産婦人科医師の診察の上、判断させて頂きます。
    まずは産婦人科外来ご診察の際に、医師にご相談ください。
  • 無痛分娩の方法
    当院では、「硬膜外麻酔」を用いた無痛分娩を行います。
  • 費用について
    通常の分娩費用に加えて、一律 100,000円 となります。
  • 無痛分娩診療体制について
    無痛分娩関係学会・団体連絡協議会「無痛分娩の診療体制に関する情報公開」について
    下記掲載します。

  → 施設情報PDF

硬膜外麻酔による産痛緩和法(無痛分娩)に関する説明書(OG-O)

1. 診療行為名

分娩時硬膜外麻酔

2. 分娩の痛みと無痛分娩について

 分娩時の痛みは進行度合いによって変化していきます。陣痛が始まってから子宮の出口が完全に開くまでを分娩第Ⅰ期、その後赤ちゃんが生まれるまでを分娩第Ⅱ期といいます。分娩第Ⅰ期には、子宮が収縮することや子宮の出口が引き伸ばされることにより下腹部に痛みが生じます。分娩第Ⅱ期には、腟と外陰部が伸展し、下腹部から外陰部の痛みも感じるようになります。これらの刺激は脊髄を上って脳に伝わり、そこで痛みとして感じられます。
 硬膜外麻酔法や脊髄くも膜下硬膜外併用麻酔法は、脊髄(背骨に守られている神経)の近く(硬膜外腔、クモ膜下腔)に薬を投与して、産痛を和らげる方法です。ほかの産痛緩和法と比べて、痛みを緩和する効果が高いことが知られています。(ほとんどの場合は、“痛みはあるけど大丈夫”という状態になります)。点滴や吸入による鎮痛と違い、薬が全身を巡らず神経へ直接作用するため、薬が胎盤を通って赤ちゃんへ届くことはほとんどありません。陣痛の痛みをやわらげ、血圧上昇を抑えたり、心臓の負担を軽くしたり、心身への負担を和らげることができます。母児の合併症のため経腟分娩が難しい場合にも、経腟分娩が成功する可能性が高まります。硬膜外鎮痛法は、産痛緩和法の中心となっており、世界的に行われています。
無痛分娩

3. 方法の概略

 原則としてあらかじめ日程を決めて分娩誘発を行う計画分娩となります。当日は、誤嚥による肺炎の防止のため固形物の摂取は禁止(飲水は可能)となります。分娩台やベッドの上で横向きになっていただき、背中を丸くします。腰の部分を広く消毒し、皮膚に痛み止めの注射をしてから腰のあたりの背骨から専用の針で穿刺します。脊髄を包む硬膜の外側に細いチューブ(硬膜外カテーテル)を挿入し、そこから持続的に麻酔薬を注入することで痛みを和らげます。子宮収縮剤を用いて誘発分娩を開始後、陣痛が強くなってきたら硬膜外カテーテルから麻酔薬の投与を開始します。陣痛が5分間隔、子宮口が3~5cmくらいに広がった頃が目安です。開始してから30~40分くらいで痛み止めの効果が出てきます。10人に一人くらいの頻度で、カテーテルの位置を調整したり、麻酔をやり直したりすることがあります。 無痛分娩

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