本校は1974年4月に国立西埼玉中央附属高等看護学院として発足しました。2004年に病院が独立行政法人化したことにより、独立行政法人国立病院機構西埼玉中央病院附属看護学校と名称変更し、今日に至っています。国立病院機構の理念は「国民一人ひとりの健康と我が国の医療の向上のためにたゆまぬ意識改革を行い、健全な経営のもとに患者さんの目線に立って懇切丁寧に医療を提供し質の高い臨床研究、教育研修の推進につとめます」です。わたくしたちもこの理念に則り、看護教育を実践していきます。看護は生命を預かる職業であり、医学・看護知識はもとより、高い倫理観と豊かな人間性を求められます。3年間という短い期間でこれらのことを習得することは決して容易ではありません。しかしながら、看護教員はもとより、西埼玉中央病院で働く医師や看護師と看護学生との距離は非常に近く、敷居が低いことが本校の大きな特徴と考えています。実際に授業の多くは、教員のほか、西埼玉中央病院に勤務する医師・看護師・薬剤師などが担当しています。病院と学校が同じ敷地内に隣接して存在するため、非常に学びやすい環境にあると思います。一学年当たりの定員は約40名と少人数でありますが、逆に少人数制教育でなければ実現できないような親密感をもった指導をしていきたいと考えております。
　数ある職業の中から、看護職を選択された皆さんを称賛したいと思います。生命に携わる仕事が、とても厳しく辛いことは当然のことです。しかし、他職種では決して味わうことのできない達成感と充実感が必ずあるものと確信しています。
　立派な看護師となるための礎をどうぞ本校で築いて下さい。そのために最大限の努力を惜しむことなく払うことをここにお約束致します。そして将来、当院のスタッフとしてともに働くことができるのであれば、それは望外の喜びです。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　学校長　　小村　伸朗