病理検査室

病理検査室では、内視鏡等による生検、手術によって取り出された臓器の検査や、喀痰や尿・婦人科のように剥離した細胞を診断する細胞診、そして剖検（病理解剖）などの業務をおこなっています。
腫瘍などが出来てしまった時、その組織が良性か悪性か、その組織型によって治療方法が変わってきます。また、肝臓や腎臓などで炎症が有る時、その炎症の程度を知ることによって治療法が変わってきます。この様な時、その組織の一部や細胞を採取してスライド標本を作製し、病理医が肉眼的・顕微鏡的に観察して病理診断を行っています。

手術などで摘出した臓器の病変部分を切り出し、パラフィンで固め、これをミクロトームという機械で１mmの1000分の1mmの薄さに切ってスライド標本を作製します。病理医はスライド標本を顕微鏡で見ながら悪性・良性、組織型を診断します。

手術中に癌（がん）が取り残し無く正確に摘出されているかを短時間に診断するための標本を作製します。薄く切るためには固める必要があります。この時は液体窒素中で臓器を固めて薄く切ります。

子宮癌や乳癌、肺癌、膀胱癌などの早期発見に役立つ細胞診は、体内から採取した細胞をパパニコロウ染色という特殊染色をしてスライド標本を作製し、顕微鏡で観察を行って良性・悪性の判定（スクリーニング）します。

病院で亡くなられた方の確かな死因、病気の本態、診断および治療効果の判断を目的として行います。