医療機器管理室(臨床工学技士)
概要
医療機器管理室には、3名の臨床工学技士と1名の臨床工学助手が在籍しています。主な業務は、医療機器の中央管理を中心に、心臓カテーテル関連業務、ペースメーカ関連業務、手術室業務、人工呼吸器の管理、血液浄化療法などです。私たちは地域に信頼される医療を提供するため、医療機器の保守点検と臨床工学技術の提供に努めています。
主な業務内容
医療機器中央管理業務
医療機器中央管理では、病院内にある約1,400台の医療機器を一括管理し、安全な使用を確保するため、保守点検や修理、不具合対応を行っています。また、院内の医療機器の取り扱い手順を統一し、標準化することで、安全で安心な運営を心がけています。
主要管理機器
機器名称 | 管理台数 |
---|---|
輸液ポンプ | 85台 |
シリンジポンプ | 50台 |
人工呼吸器 | 27台 |
保育器 | 24台(うち閉鎖式12台) |
除細動器 | 9台 |
AED | 13台 |
麻酔器 | 5台 |
心・血管カテーテル業務
心・血管カテーテル業務では、循環器内科医師、看護師、放射線技師と協力して心臓や下肢の血管を治療します。臨床工学技士は、心血管治療に使用される様々な医療機器の操作や監視を行い、チーム医療を支える重要な役割を担っています。具体的には、ポリグラフや血管内超音波診断装置(IVUS)の操作、冠血流予備量比(FFR)の測定、不測の急変や循環動態の破綻に備え、除細動器や一時的ペースメーカ、補助循環装置(IABP・ECMO等)の保守点検と操作を行っています。安全な治療を提供するため、多職種との情報共有やカンファレンスにも積極的に参加しています。
ペースメーカ関連業務(CIEDs)
ペースメーカ関連業務では、一時的な体外式ペーシングからペースメーカの植込み・交換術、外来でのデバイスチェックなどを行っています。患者さんの病態に応じた最適な設定を提供するため、細かくペースメーカーチェックを行います。特に外来チェックや術後1週間後チェックでは、丁寧に問診や説明をすることでペースメーカに対する不安感を軽減するよう努めています。
手術室業務
現代の手術は、ほぼすべての手術で医療機器が使用されます。臨床工学技士は、内視鏡下手術に使用される光学医療機器やナビゲーションシステム、全身麻酔装置、生体情報モニタ、保育器、顕微鏡下手術機器など多様な医療機器の安全性を確保しています。また、医師の働き方改革に伴い、タスクシフティングが進んでおり、臨床工学技士も麻酔アシスタントや内視鏡手術のスコープ操作などの役割を積極的に担い、地域医療に貢献しています。